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長女を幼稚園に送り、ベランダに洗濯物を干した後、掃除にかかろうとした私に和樹の姿が頭に浮かぶ。
抜け殻のように帰り、家族が起き出す前にひっそりと家を出る。
仕事がどんなに忙しくても10時には帰り、週末は子どもと過ごすのに、実体のない透明人間のようになってしまった。
世の中の浮気夫のように深夜の帰宅や怪しげな週末の出張もない夫をどう責められるのだろう?
でも時折子どもたちに向ける寂しげな視線に私は不安を覚えるのだ。
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