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例えば君が私を好きになる
最近の口癖「例えば」
「ねーねーっ例えばさ、明日自分が自分じゃなくなってたらどーする!?」
私は放課後の誰もいない教室で暇そーに座って外を眺めてる男の前に座っていつもみたいに質問をした。
『…は?』
「だーかーら、例えば朝起きたら自分が自分じゃなくなってたらどーする!?」
『…例えば?』
「うーん、じゃぁあんたの場合、女になってたら!!」
『…またとっぴょーしもない。』
「いいじゃんっどーする?ちなみに私が例えば男になってたら、女の子をスゲーナンパする!!」
『バカじゃね?お前なんかにひっかかるか。』
「うるさいなー例えばの話しでしょ!!例えば!じゃあんたはどーするのよー」
『…ありえない。』
「なにそれーっっ!!面白くない!例えばだってば!」
『お前最近、例えばってうるさい。しかもありえない事ばっか。例えば鳥になれたら~例えば明日地球がなくなってたら~例えば校長のカツラが今取れたら~』
「面白いじゃんっ!!しかも最後のはちょっとありえそーじゃんっ!!」
『ねーよ。そんなん漫画の世界でしかねーの。現実味無さすぎてつまんねーって。答える気にもならん』
「なんだと!?失礼なっ!じゃー現実味ある例えばって何よーっ言ってみなさいよー」
『……
…
…
…「なに黙っ『例えば、』
「…?」
『例えば、お前が俺を好きになる』
「…え?」
『例えば、お前が俺を好きになる』
「いやいや、聞いたよ」
そーじゃなくてっ!!
『え?って言うから。』
…
…
「…例えば、あたしがあんたを好きになって、それからどーなるの。」
『それから、俺はお前にキスをする。』
…
「ぶはッ!!寒いッ寒いよ!」
『うるせーっ』
「てか、それって現実味あるの?」
『あるよ』
「…何それーっどっから出てくるのその自信!むかつくっ!」
『だって俺、今まで片思いで終わった事ないもん』
「へっ?」
『ぜってー落としてやるから、覚悟しとけッ!!笑』
例えば君が僕を好きになる
(あの時の自信満々な顔がむかついた)
(そこに惚れたくせにっ)(うるさいなっ//)
(ほら、現実味あっただろ?)
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