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「あれ?駿司と優奈は??」
話が一区切りしたのか、凛は教室全体を見渡した。
「っだよーあの二人、抜け駆けか?」
透馬くんが笑いながら言う。
「放っておいていいんじゃないかなー?荷物まだ、ここに置いたままだし。」
「だな!てか、あの二人ってなんかいい感じじゃね?」
「どういう意味?」
「俺の予想なんだけど…あいつら、互いに惹かれあってる気する!」
「言われてみると、席も前後だしよくお話してるよねー。」
凛の表情がわずかに曇る。
「何言ってんの!まだ二週間しか経ってないのに惹かれあうとかないって!!」
「なーにムキになってんだよ?まさか…お前、あいつのこと好きなの!?」
「ちっ…違う!なんで、そうなるのよ!!」
「凛ちゃんは、一目惚れとか信じないタイプなんだね。」
「そっ…そうよ。一目惚れなんて……ただの気の迷いよ。すぐ冷めるにきまってるんだから!」
そう大声で言い張ると、凛は鞄を持って"もう帰る!"と叫んで
勢いよく教室を出て行ってしまった。
そんな彼女を、茜ちゃんと透馬くんは――
ただ唖然としながら見ていた。
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