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「優奈の笑顔は犯罪。」
「えっ?」
また、いつもみたいに微笑んでから駿司くんは手を離しベンチへと腰かけた。
呆然としたまま動けない私。
しばらくすると――電車がやってきた。
空いていた席に並んで座る。
だけど、会話はない。何か話さなきゃとは思うんだけど…
思い浮かばない。チラリと駿司くんを見ると、窓から外を眺めていた。
彼に聞こえないように小さくため息をつく。
すると、それに気付かれてしまったのか彼がこっちを向いた。
「土曜日さ、一緒に行かねー?」
「うん…じゃあ、どこで待ち合わせする?」
「いったん、加賀見(かがみ)駅で降りて改札の前にいてくれない?」
「わかった。時間は、みんなとの集合時間が決まったら考えよ!」
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