第一章【幸福の前触れ】

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 「どんなって言われてもなー小さい奴だった。 いちいち口うるせーの!」  透馬くんは、明るくて場を楽しませてくれるタイプ。 見た目もかっこいいし運動神経も抜群らしい。 透馬くんと同じ中学だった人の話によると なんとファンクラブまであったなんていうから驚きだ。  「口うるさいってのは、それだけ透馬が浮気しちゃいそうで怖いかったんじゃない?」  ケラケラ笑いながら凛が言う。  「はっ?浮気とかしねぇーから!」  「どうかなー男って浮気する生き物っていうしね。」  「なんだよそれ。感じ悪っ!」  「凛ちゃんは、年上さんと付き合ってそうなイメージだな。」  「ん?あたし彼氏とかあんま興味ないんだよねー。」  「もしかして、援交してたり!?」  「…透馬くーん、何か言った?」  「いっ、いえ…何も言っていません……凛さま。」  「よろしい。で、茜はどうなの?」  「えぇっと、私は…」
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