9人が本棚に入れています
本棚に追加
いいでしょう?
と、くったいなく笑うレオノーラに、ヴァニラは頷くしかなかった。
「ふふ…明日からが楽しみね」
「と、言うことはだ。ライ、次のパーティには出席するんだな?」
思い出したかのように訪ねる。
ヴァニラ(婚約者)をお披露目する、絶好の機会が王宮主催のパーティである。
「あぁ…そのつもりだ」
「これでやっと、俺は母さんの小言から解放されるわけか」
「ヴァニちゃんに合わせたドレスも手配しなくてはなりませんね。明日にでも、業者の方に来ていただきますわ」
新しい妹が出来たのが嬉しいのか、うきうきしているレオノーラだった。
「よし。それじゃあライ、遅い春を満喫してくれ!」
訳のわからない言葉を残し、ローランドとレオノーラは部屋を後にした。
こうして、邂逅の日は過ぎ去って行った…。
最初のコメントを投稿しよう!