■伍■

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階段を上がる足音がする。 思い鉄の扉が開かれる。 「やっときた。」 眉間にしわを寄せた礼恩が、そこにいた。 私を、見てる。 「ココは患者は立ち入り禁止だぞ。」 ちゃんと、私の目を見てる。 「一番空に近いところで星を見たかったの。」 礼恩は来てくれた。 それは、"患者"としてだけど、私を見てくれた。 それでもう…充分だと思った。
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