■壱■

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「そっ…そんな…な…」 「ん?また顔が赤いぞ?…熱が上がったのか?」 礼恩の大きな手が私の額を包み込む。 おっきな、骨ばった手 指はとても綺麗 少しひんやりしてて、とても気持ちいい それしか考えられなくなるくらい 私の意識は額に集まっていた 「おっと、飯が冷めちまったな。」 「あ……。」 会話が止まる。 「さて、そろそろ仕事に戻るとするかな。」 礼恩がベッドから腰を上げる。 「ん?」 礼恩が振り返った。 「どうしたの?」 「どうしたのって…。お前が俺の白衣掴んでんだろうがよ。」 「えっ!!??」 手元を見ると、確かに掴んでいた。 「ウソッ!?いつの間にッ!?」 礼恩はまた豪快に笑った
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