■壱■

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「しかし…最近のコドモはやる事が早いな。」 相田は煙草に火をつけ、ソファーに座った。 「アァ…コレね。見たのか?」 「背表紙にそれだけ堂々と張ってあれば誰でも見てしまうだろ。」 礼恩はククっと笑った 「確かにな。」 生徒手帳を裏返すと ソコには亜葵と同い年くらいの男の子が中睦まじくキスをしているプリクラだった。 そのらくがきから見るに、ソレが撮られたのは今から約半年前のようだった。 礼恩は自分の席に腰を下ろすと煙草に火をつけ 咥えながら頬杖をつき、ニヤリとプリクラのらくがきを眺めた 「青春だねえ。」 【Person of my fate】 ―運命の人― ――――
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