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「もしかして…誘拐?」
「あ゛?」
赤い髪のオトコはククッと喉を鳴らして笑う。
「ココは病院。お前は両足の骨折って入院したんだ。」
「へぇ…どうりで動けないわけだ。」
私は両足にコルセットをはかされていた。
ビックリしてないわけじゃない。
ううん。
物凄く驚いてるのよ、この状況に。
あまりにも事態が飲み込めなくて、逆に私は冷静だった。
「おまえなぁ…。足、痛くネェか?」
「今のところ大丈夫だけど…アナタ…誰?」
真っ赤な髪の毛の、あまりにも不審な男(30代かな?私から見たらもうおじさんだけど)
に、私は問いかけた
「俺か?あぁ、自己紹介がまだだったな。」
オトコはベッド脇にある椅子に座った。
「俺は宮沢礼恩(ミヤザワレオン)。お前の主治医だ。」
「えっ!?あ…あなた…お医者さんだったの…!?」
「あ゛?この白衣が目にはいらねぇのか?」
「あ…そういえば…。」
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