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「おい、夕飯の時間…」
「っ…センセェ…っ」
入ってきたのは礼恩だった。
礼恩は持ってきたお膳を抱えながら固まってる。
「ゴメンなさい…」
私は必死で涙を隠そうとドアから顔を背けて頬をぬぐった。
だって、かっこ悪いじゃない。
人に泣いてる姿を見られるのは、あんまり好きじゃない。
弱い部分を見せて同情されるのが好きじゃないから。
そんな事で人を繋ぎとめても
結局…すぐに離れていってしまう…
あ。
こういうところで、一人でも大丈夫なんて思われたのかな…
ははは…
なんて、冷静に分析してるし。
礼恩はゆっくりとベッドに近づいて、テーブルの上にお膳を置くと
私の頭を自分の胸に優しく抱きとめた。
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