superfly

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「翼が折れるだなんて………。」   僕は、17分後の人間。そう、17分後には人間の背中に翼が生え、大空を自由に飛び回れるようになるんだ。人々が待ちに待った時、待ち望んだ世界が遂にやって来たんだ。でも、僕の翼は折れてしまった。右も、左も、ペキッと。   「トホホ………。」   17分前の世界では、翼が生えた17分後の世界で、まったくもってついてないだなんて、思ってもみなかった。でも、きっとこれは僕だけの身に起きた出来事じゃないと思う。初めての翼に、どうしたらいいのか?なんて戸惑う人達が続出だったと思う。バサーッ!って、いきなり17分後に生えて来たんだから、状況によっては、とんでもない事になっちゃってるんだろうな?って、思う。   「はあ………。」   折れた両翼を接着剤でくっ付けようとしても、ダメだったし、きっと病院に行っても、まだ翼科なんてないだろうし、手に持ってる翼が虚しくてしょうがない。           「いやっほぉぉぉぉぉぉぉ!!」   今思えば、翼が折れた事ぐらいで虚しんでた49分前の自分が笑える。だって、17分後の49分後の人間の足の裏からは、ジェット噴射が可能になるんだ。
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