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ハナクソが止まらない。だから僕は、この大都会の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅の片隅にある。はなほ寺を訪ねた。ハナクソで悩む人の駆け込み寺と言われ、ハナクソで悩む人の100人中100人が駆け込むと言われている。きっと僕のハナクソ事情も、なんとかしてくれるに違いない。
「ネッチョリしてるかーい!」
この人が、はなほ寺の和尚さんで、右の鼻の穴だけやたらデカ蔵(みぎの はなのあなだけやたらでかぞう)和尚さんだ。
「カッサカサかーい!」
「あのう?右のさん。」
「カッチカチかーい!」
「和尚さん?」
「ネッチョカッチかーい!」
「ホジッても、ホジッても、ハナクソが止まらないんです。」
「塩味効いてるかーい!」
「どうしたら、ハナクソが止まるんでしょう?」
「遠い昔、ハナクソを作ったハナクソの神様がおっしゃった言葉があります。」
「はい。」
「あれ?オレ今、何しに下りて来たんだっけ?更には、このような有難いお言葉も残されているとかいないとか、それは………。」
右のさんの説法が続く中、気付くと僕のハナクソは、ピタリと止まっていた。
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