on sunday

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「君らはいつから付き合ってんの?」 「………。」 「…ああ。因みにそのガキ、それからよく来るようになってさ…。金曜日に来るんだぜ。」 金曜日。 いつも帰って来るのが遅い日だ。 「ま、浮気されてたら可哀想だなと思って。忠告まで。」 「……ありがと。」 初めて聞いた話に、大好きな美味しいパニーニは喉を通らなかった。 いや、無理やり通したけれど味は分からなくて、とろけたチーズが舌にまとわりついている。 それをスープで流してから、俺は席を立った。 「ごちそうさま!」 「いいえ~、美味かった?」 「はい。すっげー美味かったです!お金…」 「いいよ、典の連れだし。また来てくれるだろ?」 正直行きたくない気持ちもしたけど、俺の気持ちを見透かしてるのだろう、彼はニヤニヤと笑みを浮かべている。 だから俺は、頷いた。 「おーい、典!」 「あー?」 「翔太くん飯終わった。」 「おー。」 離れないエリザベスを引きずりながら、伊藤はカウンターに来た。 「エリザベス、そろそろ…。」 「いやっ!今日離したらいつ来てくれるのよっ!!」 「また来るから…。」 「いーーーやーーー!!!!」 なかなか離れてくれそうにないエリザベスを見ていた翔太は、小さく溜め息を吐いた。 「いいよ、久々なんだから伊藤はまだ此処にいなよ。俺どっか行ってるから。」 「………え。」 「エリザベスさんの気持ち、なんか分かるし。」 と言いながら、一歩、また一歩と下がって扉に向かう。 扉に手をかけ開いたとき、伊藤の声がしたけど、聞こえないフリをして店から出た。 螺旋階段を上がり、地上に出た途端、扉を開く音が聞こえた。 コツコツと階段を上がってくる音から逃げるように、俺は早足でその場から立ち去った。  
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