好きの気持ち

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こんな千星を見たのはオレは初めてで、あたふたした。 「(前にも・・・・こんなコト、あったな。)」 だから、だから今度こそは助けたいと想った。 きっと、それだけ。 「大丈夫か・・・・?」 「ん・・・」 こくん、と頷きながら少しずつ千星は泣き止んでいく。 顔を拭くためのタオルを取ってこようと想い、オレはその場を離れようとした。 だけど、千星の手が、ソレを制した。 ギュッ、とオレの袖を掴む・・・・"傍にいて"とでもいうように。 「傍にいるから。な? 大丈夫だ」 「・・・・」 よしよし、と千星のやわらかい髪の毛を撫でると千星は微笑んでくれた。 だけど、いつもの"あの"笑顔ではない・・・・。 独りで居るときの千星は知らないけれど・・・いつもこうなのだろうか? 「あの、ね・・・ソラ」 「ん・・・・?」 急にオレの名前を、呼ばれた。 オレは吃驚したけれど、俯く千星の顔を覗き込んで、微笑んだ。
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