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「夢の、中でソラがね・・・・いなかったの・・・」
「オレが・・・いない?」
悲しそうに、こくんと千星は頷いた。
オレには、そんなことだけで何故泣いたのか分からなかった。
きょとん、とアホ面をしていたと想う・・・千星の気持ち知っていたのに。
「ソラ、がね・・・遠く、いっちゃって」
「・・・・」
「怖く、て」
ガタガタ震え、今にもまた泣き出しそうな千星
そんな千星を・・・気付けば抱きしめていたんだ。
「え・・・?」
「大丈夫、オレは"此処"にいるだろ?」
ギュッ、と強く、強く抱き締めた。
千星は少し頬を赤らめながらも、"うん"と微笑んだ。
今度はいつもの"あの"笑顔で――。
そして、また、言葉を紡ぎ始めた。
「ソラたん、いなくてね・・・すごく、すごく寂しくなったの。だけど・・・だけどね」
「おう?」
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