3人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「あ、華月!!」
「ご、ごめんね、待たせちゃって!!」
「いいよ?大丈夫か?」
「・・・・うん!」
えへへ、と微笑んで彼にギュッと抱きつく。
この温もりが、大好きだ。
はにかんだ笑顔も、優しさも。
あたしが悩んでいるのとか
友達ですら気づかないのに
すぐに気づいてくれて・・・。
幼さの残る横顔からは想像もできない
とても大人な一面が、・・・結局すべて大好きで。
「いこ、華月?」
「うん!!」
離れたくないんだ。
だから、絶対邪魔されたくないっ・・・
でも、きっと今日も邪魔される・・・。
「ここ、きれいだねー」
「華月、こういうの好きだと思ってさ」
「もー・・・//在処大好きっ」
「俺も、華月大好き」
にっこり、と少し照れた表情で
ほんとうに、本当にかわいいあたしの彼氏。
・・・でも、やっぱり。
「華月ぃぃぃ!!」
「げっ・・・きた・・・・か・・・・」
「・・・え、と。あの?」
在処が急に反対側の机から顔を出した馬鹿兄を見て
戸惑っている・・・。
当然だよね。
まぁ、身なりは整っているから変な人には見えない・・・はず;
「華月!彼氏がいるだなんて聞いてないぞ!」
「そりゃ・・・今までの経験上言わないっしょ・・・」
こんなやり取りをもう何十回としたか。
ダレカ、この馬鹿兄を止めてください・・・
完璧、これで在処にも嫌われちゃうよお・・・。
「お兄さん!?うわ、かっけーぇ!!」
「・・・在処?」
「・・・・??」
「そりゃ、華月が彼氏作らないよな!自慢のお兄さんじゃん!」
出た、超天然。
ここ数年彼氏作らなかったのは
在処に片思いしてたからなんだけどなぁ・・・。
最初のコメントを投稿しよう!