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「ただいま~」
真っ暗な一室に私の声がこだまする。
返事は返ってこない。
それもそうだ。私が1人暮らしを始めて2年目は過ぎた。
東京の大学に憧れて上京したのはいいものの、大学は都心にあるわけではない。
それでも高い家賃は私を拒み、さらに郊外のワンルームマンションに追いやった。
大学まで1時間と30分。遅い日には10時過ぎに家に着くことだってある。
実をいえばもう少し近い場所でも同じ家賃で間借り出来ていた。だけど私が選んだのは、大学からさらに駅2つ離れた今のマンション。
なぜなら、この部屋のバスルームが気に入ったからだ。
足を伸ばしても余裕があるほど大きな浴槽。
お風呂が大好きな私にはとても評価すべきポイントだった。
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