素直な時間

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----------------------------------------- 「どうぞ、ちらかってるけど入って。」 私は、自分のアパートの部屋へ巧を通した。 お互い徹夜で、その後打ち合わせもしての帰り道、食事をしようということになったのだけど、店に入る気力もなく、コンビニで弁当を買って私の家で食べることにしたのだった。 店に入ったとしても、今日の出来事や彩や篠原さんのことは人がいる場所で話せないしね。 お互い徹夜で疲労困憊しているなか、巧に車で送ってもらって、巧の帰りが心配だし休んでいってもらおうと思ったのもあるけれど… 私はワンルームの部屋に散らかった服や化粧品などを適当に押入れに突っ込み、人を通せる程度には片付けて、巧を座卓の前に案内した。 「お邪魔します。」 「お腹すいた…早く食べよう。」 コンビニ袋から弁当や飲み物を出し、食事を始める。 なんだろ…男を部屋に上げているというのに…この緊張感やドキドキのなさ… まあ…疲れてるしいいか… 「あ、美香さん、しゅうまいのグリンピース取るんですか?」 私は、指摘されたシュウマイの上に乗っていたグリンピースを箸でつまむと巧の弁当に放り込む。 「…グリンピース嫌い。」 「好き嫌いはいけないんですよ。」 「もう大人だからいいの。」 軽口を叩きながら食事をすませると、満腹感も手伝って眠気が襲ってきた。
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