81人が本棚に入れています
本棚に追加
/95ページ
だけど―…
私は、
「うん」
聞くしかなかった。
それ以外に、真実を見つける方法が私には分からない。
疑惑をはっきりさせるには、進むしかなかった。
「―…実は…」
ガタンっ
「…!!?何?」
大きな音に、私は話の途中で立ち上がる。
そして、音のした方に私は走った。
「大野…」
大地は私を追いかけようとしたけど走れないらしい。
七江の言ってたこと…本当なのかもね…
信じてもいい気になった。
「はあ…はあ…」
全力疾走で、音のした所まで来た私は辺りを確認する。
「えっ…?」
そこには、倒れた和樹が居た。
「相馬君!」
私は、和樹に駆け寄りながら叫んだ。
ピピピ…
ドォン!
「え?」
何かが私の胸を貫いた。
私の意識はそこで完全に途絶えた。
疑惑と違和感を心に残したまま―…
最初のコメントを投稿しよう!