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家に着き、まずは恵利さんに携帯からベルをする。 何となく、浮かれた文は打つのを止め、 オツカレサマデシタ マタアシタ …と送った。 何か、段々と憂鬱になってきたので、御飯食べて寝る事にした。 時刻は11時過ぎ。 御飯も食べ終わり、まだ今週は読んでなかった ジャンプを読んでいた。 「ブーン…ブーン」 「!?」 携帯用バイブが鳴っている。 オレは携帯と一緒に、 サイレントにしていても、着信したら反応する別売りのバイブを買っていた。 着信音を消すと、いつ着信があるか解らないからだ。 ってか、携帯にバイブ機能付ければ良いのに。 「もしもし…」 「あっ!智君?」 「恵、恵利さん!?」 「そうだよ、寝てた?」 「いえ…起きてました。」 「なら良かった。」 「…どうしたんですか?」 「ん?さっきベル入ったから、電話してみた。」 「そ、そうですか。」 「ベル…ありがとね。」 「いや、お礼なんて…。」 「フフッ…。今は何してるの?」 「本読んでました。」 「そっか。…小説?」 「ま、漫画です。 …恵利さんは?」 「私はね…今外に出て公衆電話に居るよ。」 「…寒くないんですか?」 「う~ん…寒い。」 「大丈夫ですか?」 「平気だよ。」 「なら良いんですが…。」 「ありがとぅ。 それより私、初めて携帯って物に電話したよ。」 「そうなんですか?」 「そうだよ。 何か少し緊張したしね。」 「ハハッ…。」 「初めてが、智君だね。」 「…嬉しいです。」 (って言うか、いきなり電話貰ったオレの方が緊張してるんですが…。)
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