『ＷＨＩＴＥ』

#1

横幅1．5畳程度の狭い店先にﾋﾞｰﾙｹｰｽを幾つか重ね、その上に薄く平らな木を一枚置いただけの商品棚。
その上には、商品が所狭しと綺麗に並べられている。
それが左右にあり、真ん中には人が一人通れる程度に開けられていて、オレはそこに立って、客待ちをしている。

対面の店までは3⃣ﾒｰﾄﾙ位かな。
その間を人が流れて行く。
うちの店、やはり客は主婦が多く、買い物がてら世間話をしてくるんだけど、
それだけは面倒臭った。
長話をする癖に、商品はあまりかって行かない…そんな客は稀に居た。
まぁそんな客相手や、過ぎ行く人の流れを見てると、一日３時間の仕事はすぐに終わってしまう。

｢お疲れ様でした。｣

オレは閉店準備をしている店長に挨拶をし店を出る。