indecently.

こいつ…何を目的にキスなんか…

「んんっ」

首を傾け、もっと深くキスをしてきた。

普通のキスで終わるのかと思いきや、突然舌をヌッと入れられた。

男相手にこんなことするなんて馬鹿げてる。
キスなんて俺がしたくてしてるわけじゃない。

それでも木手は俺の舌を愛でるように絡めてくる。

その舌の動きがとても淫らで耐えられず、突き飛ばそうと試みたが、ほぼ同じ身長で筋肉の量だって俺と大差ない木手から離れることは不可能だった。

更に木手は俺を離すまいと背中、腰に手を回した。

首にあった手がなくなったので、無理矢理に木手から口を離した。
鼻でしか息ができなかったせいか、呼吸のリズムが整っていなかった。

「ウブですね、貴方も」

口角から垂れる唾液を指で拭いながら木手は言う。

俺は目を逸らし、タオルでごしごしと口を拭いた。

「もしかして、こっちも初めてじゃないんですか？」

俺のハーフパンツのゴムに指をかけ、ずり下ろしてきた。