キミがいないと…

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由紀の病室に着いたとたん俺は予期せぬ悪寒…寒気とでも言うのだろうか 体の奥の方から心底震えが込み上げてきた なんせドアは半開き状態で中には看護婦さんが2人なにやら話をしているようなのだが…病室のベッドの上に由紀の姿が……ない! 俺は何が何だかわからずその場に硬直してしまった 最初は俺が病室を間違えたのかという考えも浮かんだ…が入り口の横の名札には紛れもなく朝倉 由紀と書いてあった 1人の看護婦が俺に気づいたらしく半分苦し紛れの笑顔で喋りかけてきた 『あら、朝倉さんのお友達かなにかかしら?』 彼氏です、と言ってやりたかったが今はそんなことどうでもいい 『はい、あの…由紀は?』 『……………室です……』 なんて言っているのか聞き取れなかった…いや、聞き間違いであって欲しかった…だからこそもう一度問いかけてしまった 『今……なんて……?』 看護婦さんは一呼吸置いてもう一度同じセリフを吐いた 『朝倉さんは現在手術室です』
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