キミがいないと…

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由紀の病気はそんなに進んでいるのか…?くそっ!なんで気づいてやれなかったんだ… こんな大事なときにあんな些細なことでケンカして…バカか俺は!! 息を切らしながら手術室のランプを見上げる…と同時に点灯していたランプが消えた 中から手術をしていたと思われる医者が手に着いたゴム手袋を外しながら出てきた 『先生、由紀は?』 『君は朝倉さんの知人かね?大丈夫だよ…とりあえず今は薬で眠っているから君は先に病室に行ってなさい』 先生に肩をポンッと叩かれた拓也はその勢いでへなへなと地面に座りこんでしまった 『お、おい!大丈夫かね!?』 『すいません、安心したら急に足の力が抜けちゃって…でも本当によかった!!由紀が無事……で…』 ドサッ 言葉の終わりと同時に拓也は意識を失ってしまった 『おい君!しっかりしたまえ!』 手術室の前の廊下では医者の声がただ虚しく響いていた
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