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さほど距離は離れていないため耳をすませばなんとか話し声は聞き取れた
『申し訳ございません…最善の手を尽くしましたが由紀さんの寿命はもって後2、3時間かと…』
医者は申し訳なさそうに頭を深々と下げ2人の看護婦は涙を流していた
由紀のお父さんとお母さんも同じように大粒の涙を流している
『後…3時間?ふざけるなよ…そんなことって…』
拓也は唇から血を流しながら拳を震わせた
あまりに衝撃的な言動に体の力が抜けフラフラと角から出てしまった
いち早く気づいたのは由紀のお母さん
『拓也君!今の話聞いてたの?』
拓也は短く一回頷いた
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