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しかしどうやらその考えは甘過ぎたみたいだ
2人がかりで俺の体をおさえてきたからだ
そして後1人はニヤニヤしながら俺のがら空きのボディにパンチを打ち込んできた
その後も何発も殴られた俺はもはやサンドバック状態
なすすべがない
『たった1人で5人に勝てると本気で思ってたのか?』
頭っぽい金髪の奴が俺の髪をひっぱりながら笑っていた
金髪の奴はポケットからメリケンを取り出すと自分の手にはめて拳をふりかぶった
『でしゃばるからこうなるんだよ、死ねぇ!!』
そう言いながら放たれた拳を顔面にもらっていたらさぞ痛かっただろう
だが実際には違った
誰かが横から現れて金髪の腕をつかんでいた
『ふぅー、まさか感動の再開の場面がケンカの真っ最中なんて…変わってねーな、たっ君♪』
見覚えのあるサラサラした長く赤い髪、人をバカにしたようなしゃべり方、俺のことをたっ君と呼ぶネーミングセンスのない奴…そんな奴はこの世に1人しかいない
『まさか…仁ちゃん?』
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