HOLY X'mas～天国の君へ～

観覧車からの景色は紅葉色

由紀が…後2ヶ月で……死ぬ?

『お、おいおい、こんな時に冗談はやめろよ～!』

『…………』

由紀はそう言ったきり俯いたまま何も言わなくなってしまった

にわかには信じられない話だが由紀の深刻そうな顔を見て信じざるをえなくなった

『本当………なのか』

由紀はコクリと頷き涙をこぼした

『血液の病気で今の医学じゃどうしようもないの…この病気がわかったのは一年前…その時お医者さんにもっても一年位って言われたの…』

あまりに唐突だったので俺は何も言えなくなっていた

『その時私は２週間寝込んだ…もう生きてるわけもわからなくなって死のうともした………けどやっぱ死ぬのが怖くなって死にきれなかった!!』

由紀は手首のリストカットの痕を握りしめ、こぼれる涙も拭かず体はずっと震えていた

俺は何もできないのか！好きな女が目の前で泣いて困り果てているのに…何も!!