季節はずれの花火~後編~

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夜の闇の中、1人の少年が両手の袋を揺らしながら走っている 『ハァハァハァ💧』 時刻はすでに9時を回っていた とっくに息はきれて心臓が今にも飛び出しそうだ………だがそれでも走るスピードを緩めない 1人の少女を待たしているからだ 待ち合わせは8時……とっくに1時間は過ぎている 走っている途中に2回ほど転んだ…両手が塞がっているため受け身がとれず膝からは血が滲んでいた それでも走るスピードを緩めない なぜか? 少年はその少女のことを愛しているから ましてやその少女の最初で最後のお願いだ 果たさなかったら男ではない… 『待っててくれ…由紀!』
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