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しかし、誰に話しをかけようか?
僕はたまたま目の前にいる席のヤツに声をかけることにした。
背中をポンポンと叩くと、ソイツは俯せになっていた体をムクリと起こして、こっちに振り向いた。
「俺さ、渡辺って言うんだ。 ヨロシクな」
ソイツはメガネを直して、僕の顔を眠そうに見た。
「……ん、俺は吉岡。 よろしく」
結構気難しいヤツなのかな?
「やっと、目が覚めてきた。 あのさ、さっきの入学式クソ怠くなかった?」
あれ、結構話せるヤツなのか?
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