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黒髪に黒のスーツ、全身真っ黒の男が俺の前に現れて言った。
『オマエに力を与えた。
それは争いの種だ。
巧く生き残れ』
(力? 争い? 生き残れ?
この男は一体、何を言っているんだ?)
ダークグレーの髪をクシャクシャにしながら、少年は訝しんでいる。
それもそうだ。
彼はただの高校生。
つまり、一般常識のある人間だ。
そんな事を唐突に言われても理解出来る筈もない。
「お前は誰だ?
何を言っているんだ?」
そう言おうと口を開いた瞬間、その男は何処かへ去っていこうとした。
「待てッ!」
その男を追い掛けようとしたが、彼の意識は徐々に遠のき、遂には気を失ってしまった。
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