183人が本棚に入れています
本棚に追加
「そう逸るなよ」
男は笑みを浮かべながら、向かってくる框悟の下腹部辺りに掌を添えて、一気に力を込めた。
思い切り壁にぶつかった框悟は、痛みに耐えきれず、床に伏した。
しかし男は、
それがどうした、
と言わんばかりに框悟を見下ろす。
「いいか良く聞け。
話の主導権を握っているのはオマエじゃなく、私だ」
男は框悟を仰向けになる様に蹴ると、框悟は勝てないのを悟ったかの様に、唇を噛み締める。
「…どうやら、理解した様だな。
では始めるぞ。
私の名前は…」
最初のコメントを投稿しよう!