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荒れ果てた大地……。
そこでは木々はなぎ倒され、地面はえぐりとられており、なにもかもが崩れたような荒野のような所だった。
そして、そこにはいくつもの死体が転がっており、あまりにも悲惨な光景だった。まだ息のある者も何人かはいるようだが、もうまともに動けそうな者はいないようだ……。
ここは戦場になったのだ。
そして、そんな荒れた場所にボロボロになりながらも、立ち尽くす4人の姿があった……。
4人の内の1人はまだ少年のようで、その顔立ちはまだ幼い。
そして、その少年は膝を付き、俯きながら泣きだすのだった。
残りの三人も俯いており、自分と同じように泣いているのかどうかは分からない。
だが、他の三人も自分と同じように悲しんでいる事は少年から見ても分かった。
「うぅ……なんで……師匠が……うっ……うぅ……俺のせいだ……!
俺のせいで……」
少年は泣きながら地面を何度も何度も殴り、自分を責めていた。
その拳から血が流れでても少年は殴る事をやめる様子はない。
周りの三人もそんな少年を見て、慰めの言葉をかけようとしていたが、かける言葉が見つからず、無言の時がその場を流れるのだった……。
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