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あれから一週間とちょっと。
彼女は俺との連絡を絶っている。
理由はもちろん俺だ。
彼女に何度も注意を受けていたにもかかわらず、俺はイこうとした。
我慢すればよかったのに、彼女に謝る事さえできなかった。
最後に見た彼女の無表情な顔。
俺が、見えていないみたいだった。
最悪の疑問ばかりが、頭の中でぐるぐる回り続ける。
見捨てられた?
飽きられた?
嫌われた?
…怖い。
どうしようもない恐怖。
絶望ってきっとこんな感じなんだろう。
あの日から毎日、ほんの少しの期待とともに、メールを1日1通だけ送る。
もしかしたら、彼女から返事が返ってくるかもしれない。
でも、しつこくメールをすれば彼女に迷惑をかける。
だから、1通だけ。
[御主人様…申し訳ありませんでした]
[御主人様…俺の事嫌いになりましたか?]
[御主人様…どうして何も返事をしてくれないのですか?]
[御主人様…お願いします…許してください…]
1通ごとに不安と恋しさが募っていく。
でも結果はいつも同じ。
何の反応もない。
…これなら口汚く罵ってくれたほうがまだ気が楽だ。
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