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恥ずかしい。
キスだけでも、こんなに期待してしまう。
続けるかどうかは彼女しだいなのに。
「もう、そんなすねた顔しないでよ…
…もっと感じさせたくなる…」
耳元で響く声。
俺の体がかすかに震える。
おびえているから?
嫌だから?
どちらも違う。
俺は、喜んでいる。
また彼女の興味をひけた事が、嬉しくてしょうがなかった。
もし今の俺に尻尾があったなら、ちぎれんばかりにふっていることだろう。
まるで犬のように。
…否、犬そのものだ。
俺は彼女の犬なのだから。
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