356人が本棚に入れています
本棚に追加
「…暇ですわねぇ」
沙羅は紅茶の入ったカップを片手にポツリと呟いた
「やっぱり文化祭となると会長ってのは忙しいんでしょうね」
その向かいには慶が何をするわけでもなく座っている
政宗と玲は来る文化祭に向けての準備に追われ、情報解析部には顔が出せないでいた
「沙羅さんはどう思います?」
「何がですの?」
「大山さんのゲームです」
沙羅は紅茶を一口飲んだ
「どうせ、あの方の考えることは非常識ですから…参加しても腹が立って終わりですわ」
「ですよねぇ…」
慶は大きな溜め息をつく
「それよりも私は玲ちゃんと文化祭巡りをしたいんですの!」
沙羅は目を輝かせながら言った
「でも、噂じゃ優勝したら賞金一千万円だとか…」
「それよりも私は玲ちゃんが欲しいですわ!」
さすがの慶も呆れて何も言えなかった
今の時間はどの部活動も文化祭の準備に追われているのだが、情報解析部に限っては何もすることがなかった
最初のコメントを投稿しよう!