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窓から身を乗り出し、見下ろすと、生徒の一人が丸まった手紙を拾い上げようとしていた
「すいませーん!それ、ゴミ箱に捨ててもらっていいですかー!」
生徒は慶を見上げると、手をあげて返事をした
それ見て安心した慶は沙羅の方へ向き直る
「沙羅さん!いくら何でも外に捨てるってないでしょう!」
「いいんですのよ。あんな手紙なんて」
「それもありますけど、ちゃんとゴミはゴミ箱にですよ!」
「……もう帰りますわ」
沙羅は明らかに不機嫌な様子でその場を去っていった
初めて見る沙羅のその様子に、慶はしばらく部室から出れなかった
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