姫と騎士

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文化祭当日   全部で三日あるうちの初日となる前夜祭   生徒達は第一体育館に集まり、各部の出し物の確認をしている 確認という堅苦しい言葉とは裏腹に、終始笑いが絶えない時間となっていた   そして、今年最大の注目である心理研究部の番になった 慶は大山の姿をステージ下から見ていた 優勝すれば何でも願いが叶えられる そう告げられた時、体育館は歓喜に包まれた あまりの盛り上がりに驚き慶は辺りを見渡す 腕を突き上げ喜びを表現するものや、早速何を願い事にするか相談するもの、実に様々だった   そんな中、慶の目に様子がおかしい二人組が映った 今からまさにそのゲームのルールが説明されようとするその瞬間 その二人組は体育館の出口へと向かっていく 全生徒がここ第一体育館に集まっているわけではない 明日に控えた一般公開に間に合わないような部活は数人が残ってまだ準備をしている とはいえ今年は、大注目の心理研究部の発表だけは見逃すまいと、作業を中断し体育館にやってくる生徒がほとんどだった にも関わらず、その心理研究部の発表の途中で体育館を出ていく二人組 準備がまだ残っているにしても、このタイミングで出ていくのはおかしい ただ興味がないだけなのだろうか? いや、それ以外の理由があるに違いない 慶の注目はこの二人に移った
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