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由利と紗耶は、瑞樹や他の友達に会う為に、よくうちのクラスに来た。
合同学習の時なども、よく話していた。
同じグループにいても、あたしだけ、一線引かれてる気がした。
あたしがいたい場所には、必ず紗耶がいた。
悔しかった。
紗耶に対して、負い目を感じた。
だから、紗耶に八つ当たりした。
どうやら紗耶は、やられたらやり返す人間らしく、八つ当たりしたら、その分返された。
苛めっ子には返さないのに、不公平だ。
あたしの攻撃を紗耶が返そうとしたら、瑞樹が止めてくれる。
「大人気ないぞ」
「尋が先に手ぇ出したんじゃん」
「力の差とリーチの差を考えろ」
「…同じじゃん」
「全然違うだろ」
ちょっと引っ掛かる言い方だが、瑞樹が庇ってくれるのが嬉しかった。
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