11人が本棚に入れています
本棚に追加
「そもそもあたしにやり返すより、苛めっ子にやり返せよ」
思わず口をついて出た言葉。
普通なら、これで激怒するだろうに、紗耶は、
「やだよ。めんどくさい。それに学力で勝ってるし。ムダな体力使いたくない」
と言ってのけた。
「尋に対してはムダな体力じゃないの?」
という瑞樹の問いに、
「あ、ムダだ。でもムカついたし」
と、答える。
こいつを理解するのは、あたしには無理だろう。
そのまま、苛めに屈することもなく、これ以上友達が増えることもなく、高校の3年間は過ぎていった。
『おまえ卒業出来んの?』
皆に危惧されたことだが、あたしはなんとか無事卒業することが出来た。
これから皆、別々のミチを歩むけど、由利と瑞樹とは、一生の友達でいたいと思った。
この先、苛められることがあっても、由利や瑞樹という友達がいることを支えに頑張ろうと思えた。
あたしにとっては、実のある3年間だったと思う。
貴女たちに出会えて良かった。
ありがとう。。。
最初のコメントを投稿しよう!