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その少女は授業中にも関わらず机に頬杖をつき、退屈そうな目で窓の外を見ている
少女の髪型は肩までのショートで薄いピンク色の髪―…
「……(つまらないなー…)」
少女の頭の中にはつまらないと言う文字しか無かった
少女が思わずあくびをすると黒い瞳が潤む
スコーン!
「っ!いったぁ~…ι」
少女の額には白い粉のようなものが付いており床を見ると落ちた衝撃で割れたチョークが転がっている
「癒篤さん…授業中にあくびなんて……いい度胸ですね……」
「え、あ、いや…その……す、すみません…ι」
額を抑えながら頭を下げる
ゴーン…ゴーン
絶妙なタイミングで授業の終わりを告げる鐘が鳴る
「では今日は此処まで、お昼が終わり次第開校記念の準備を始めますので担当の方は遅れず準備に取りかかって下さい。担当でない方は部屋でゆっくり自習をすること。」
そう言い残して先生は廊下に出て行った
「……ふぅ…危ない、危ない…ιもう少しで長いお説教を聞かされる所でした…」
そう言って彼女は机の上に倒れ込む
「今日の開校記念はお母様とお父様も来てくれるんですの!私楽しみで…!」
「シッ!ちょっと、癒篤さんに聞こえたらどうするのよ!」
「そうですよ!彼女は…ご両親2人共……亡くなってるらしいですから……」
「……………」
少女は聞こえているのか聞こえていないのか表情を変えず外に出た
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