一週間の友達

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この春、僕は大学に通うため実家を出てアパートで一人暮らしを始めました。 一人暮らしを始めてから一週間、僕は毎晩魘(うな)され続けています。 それでもこの部屋に住めるのは、越してきてから毎日部屋に遊びに来てくれる女の子がいるおかげです。 その女の子は高校生で、近くに住んでいるらしい。 今日もまたその子が来た。 「椎名さん、昨晩はよく眠れましたか?」 「いや、全然眠れなかったよ。」 僕がそういうと女の子が小声で「いよいよ今夜ね…」というのが聞こえた。 女の子は夕方になると帰っていった。 そしてその夜、またあいつが来た… 僕が魘されている理由は、毎晩聞こえてくる「近寄るな、帰れ」という男のような声のせいなのだ。 僕はいつものように顔まで布団を被せて眠ろうとした。 その時もう一つの声が聞こえた 「成仏なさい!」いつもは聞こえないその声はどこかで聞き覚えがあるような女の子の声でした。
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