1店舗目 【年齢】

4/9
前へ
/1023ページ
次へ
  司『今朝は良くも逃げやがって。……女に金、出して貰う程、貧乏じゃないから』 胸ポケから一万円札を出し、美波の手に握らせた。 美『ホテル『俺、行くわ』 スタスタ歩いていく司を追いかけて、スーツの裾を掴んだ。 美『せめて!半額だ―――』 微かに痛い背中。 掴まれている感覚のある手首。 目の前にある司の目。 唇に押し当てられた感触 司『……コレは俺が【食らった】で合ってるよな?』 美波を壁に押しつけた司の唇が朝の会話を思い出させる。 美『……猥褻罪』 頭がパニックの中、紡がれた一言。 司『色気ねぇ……。もうちっとないの?』 課「宮崎さん。いらしてたんですか?……市原とお知り合いで?」 課長が通りがかり、声を掛けてきた。 司『いえ。目眩がすると言うので心配してただけです。大丈夫ですか?市原サン?』 美(狐め……) 課「老け顔の市原と並ぶと宮崎さんは若く見えますね」 司『え……?』  
/1023ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2925人が本棚に入れています
本棚に追加