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新人君たちはとりあえずレーダー監視役になった。 防衛事務所は以前なら防衛本部の出先機関的存在だったが、今では立場が逆転してこっちが本部として活動している。 防衛軍にも新しく入隊する若者が増え、教官として大河と純が出向いている。 里沙は研究室に籠もる時間が長くなり、涼も忙しそうにしている.... そんな中で.... 「暇っ!」 レーダーのモニターは事務所の第2会議室に設置され、新人君たちが交代で監視.... 珍しく平和な日が続いていた。 会議室にいるのは新人君たちとキャシー、涼それから俺。 「司令官が暇って事はいい事ですよ。」 キャシーが笑った。 確かにそれは犯罪がない事の結果だからいいのかも知れないが.... 「体が鈍っちまう....俺も防衛軍の講師になろっかな?」 涼が眼鏡越しに俺を冷ややかな視線で見た。 「本気ですか?司令官....」 うっ.... 「ごめんなさい....嘘です。」 自慢じゃないが俺は生前落ちこぼれ.... 教科書開けば30秒で熟睡.... 「実技とか....」 ささやかな抵抗。 「あなた以外にあんな危険な技を覚えてもらわなくて結構です。」 ....
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