分離

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駅前で純は待っていた。 「純?」 ここにも救急車が来ている.... 「中学生くらいの女の子が....ホームから飛び込み自殺を....」 .... 間に合わねー・・・・ どこにいやがるっ!? 何人殺せば気が済むんだ.... 「司令官っ!いたっ!いましたっ!」 大河っ! 「どこだっ!?」 「ビルの中っす!若い女の子がいっぱいっすが....一目でわかりますっ!」 一目でわかる? 何だ? 「純、防衛軍を上空へ....クヌギ。」 三椚は頷くと地獄軍をやはり上空へ待機させた。 俺と純、それから三椚の3人は大河の待つ若者が集まっているビルに入って行った。 「大河?」 大河が険しい表情で一点を見つめていた。 視線を移す....! 「な....何だあれはっ!?」 純も三椚も息を飲んだ。 虫が人の形を造っていた。 いや、体に虫がへばりついているという方が正しいのか.... 立っているのか座っているのかもわからない.... 奴の腰から下は無数の虫で埋め尽くされ隠れて見えない。 蟻塚の蟻たちを連想させた。 「さっき見つけたっすけど....ピクリとも動かないっすよ....あれが真紀なんすか?」 俺の目には人とは映らない....
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