命の重さ 心の重さ

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マズいっ! 「親父さんっ!真紀を病院へっ!おまえたちも真紀をっ!」 親父さんは結界で真紀を包み込み天国へ連れて戻った。 美和たちも真紀を追いかけるように飛び立った。 「神坂....ダメだ逃がしちまった。」 三椚が隊員からの連絡を受けていた。 「司令官....防衛軍もです....地下に潜られたもしれません。」 あれは....強い。 根拠はないが直感でそれがわかる.... 多分....破滅や高家より強い.... 虫も今までのは下界の人間には見えていたはずだ.... さっきのは誰にも見えなかった。 23万の大部隊の包囲網からいとも簡単に逃げた.... 真紀の体を離れ完全体になりやがった。 何を狙ってる? 次は何をしでかすんだ!? 「クヌギ....兵隊を一旦地獄へ戻して一緒に天国へ来てくれ....下界での捜索は防衛軍が続ける。」 クヌギは了解すると部下に指示を出した。 「作戦会議だな....」 その前に行かなければ.... 真紀.... 怪我をした大河を連れて病院へ直行すると真紀は集中治療室に入っていた。 廊下で親父さん始め美和たち3人と肩で息をする弘明が待っていた。 「美和、梓....」 圭の呼びかけで3人は祈り始めた。
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