命の重さ 心の重さ

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発光が止まったとはいえ、真紀は重体だ。 心も体も弱り切っている。 「しばらくの間、私が付き添うから....美和ちゃんたちも休ませてあげないと....」 レイの言葉にそれまで黙っていた弘明が 口を開いた。 「レイさん....真紀をお願いします....俺....俺がいても何もできないから....」 適材適所か.... 「弘明、事務所へ戻るぞ....親父さんはどうする?」 親父さんは急用があると言い残し病院を出て行った。 美和たちを集中治療室になるべく近い病室で休ませ、あとはレイに任せ俺たちは事務所へ戻った。 事務所には全員が揃っていた。 「司令官、神様から連絡がありました....真紀、助かりそうですね....」 キャシーも純も里沙も涼も大河も.... みんな気持ちは同じだった。 「いろいろあったけどな....真紀を責める事はできねーよ....」 イジメられる自分を守るために生まれた別人格.... イジメた者が簡単に忘れて捨てたほんのちょっとした悪意。 その悪意を操るまでに強大な力を持ってしまい、本人すらその餌食にしようとしたあいつ.... 「悪魔だ....人の心から生まれ人を恨み続け人を....」
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