命の重さ 心の重さ

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俺もコーヒーを受け取り一口飲んだ。 やっぱり美味い.... 「それでその死神の力って?」 何だか頭の中が.... 「頭ん中ぐちゃぐちゃしてんだろ?」 .... 「あいつな....いろんな所から力を集めてるような気がするんだよ....この間地獄で虫が目撃されたろ?どうやって地獄へ来たのかはわかんねーけど、あいつらあれからパワーアップしやがったしな....」 確かに.... それまでの虫は集団で彷徨える魂に寄生し実体化して無差別に人を襲った。 寄生された彷徨える魂そのものも消滅した。 「そもそも奴らは一匹だと気がつかないくらいの物なんだよな....それが集まるとあの力を発揮するわけだ....」 まさに群集心理だなと三椚が指摘した。 「1人じゃ何もできねーくせに群れたら人をも殺しちまう....」 そうだったはずだが.... 「でも虫たちは単独で人を死に追いやる力を得た....」 涼が急に立ち上がった。 「あっ!そうか....人を直接殺すわけじゃなくて、自殺に追い込むって事ですね?」 そうだ。 「虫たちはそうだ....そしてその虫を操るあいつ....あいつは直接....人を完全に消し去る力を持っている。」
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