思い描いた最悪の結末

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……甘かった。 こんなにもやられてしまうなんて。 頭がクラクラして、意識が今にも飛びそうだ。 もう、うごけない…… 「いたか?」 「いや、こちらにはいないみたいだ。お前は?」 「……いや。アレを喰らったんだ、そんなに遠くへは行けないはずなんだがな」 ……!! すぐそこまで来ている。 足音も近付いてくる。 どうすれば……!! 朦朧(モウロウ)とした頭に、一つの考えが浮かんだ。 ……危険だけど、今あいつらに捕まるよりはマシ、か。 額から流れる血を拭い、言霊を唱える。 『……………』 呪詛(ジュソ)を紡(ツム)ぎ終わる。 体が融解(ユウカイ)し、周りの竹に溶け込んでいく。 ……どうか、奴らにだけは見つかりませんように……。 視界が、暗闇に包まれた。
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