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「今回は結構危なかったかもな……」
避難所横の、村人達の集談場。一通り鬼を駆逐(クチク)し終えた海児達村守と村人達は、濡(ヌ)れた体を拭いながら休んでいた。
「何言ってんだい、海児さん。あんたがいなかったら、今頃俺たちゃァ死んどるさね」
「そうだよ、あんたのおかげさぁ」
「そうか? ガハハ、そうか! 俺の」
「調子に乗ってるといつか足元すくわれるっつってたのはどこのどいつだ、老いぼれ!」
早乃が海児をゲタでスパコーン(ガチコーン)と叩いた。賑やかな村人達の声が、部屋を包んでいく。
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